子供が生まれて、教育費について不安に思われる方も多いのではないでしょうか。
特に、大学進学の費用は大きな負担になりがちです。
今回は、児童手当を新NISAの「eMAXIS Slim オールカントリー」で運用した場合、
18年後にどれくらいの資産が積み上がり、大学費用として活用できるのかを検証してみました。
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私の周りでも教育費についてはよく話題に上がります。
我が家も漠然とした不安があったので、シミュレーションしてみました!
大学の学費はいくらかかる?
平均値では以下のとおりとなります。
大学分類 | 初年度 | 合計(4年間) |
国立 | 約82万円 | 約243万円 |
私立文系 | 約119万円 | 約408万円 |
私立理系 | 約157万円 | 約551万円 |
※参考URL:https://www.best-shingaku.net/s-matome/gakuhi/c000493.php
ただ、平均値ではイメージがしにくいので、
具体的に「早稲田大学」と「日本大学」の例を挙げてみます。
大学別 | 初年度 | 2年目以降 | 合計(4年間) |
早稲田大学政経学部 | 129万1,900円 | 128万6,000円 | 514万9,900円 |
日本大学経済学部 | 124万円 | 98万円 | 418万円 |
早稲田大学先進理工学部 | 188万7,000円 | 178万4,000円 | 723万9,000円 |
日本大学工学部 | 170万円 | 146万円 | 608万円 |
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実際の大学であてはめて計算してみると、大分差がありますね・・・!
児童手当の概要
児童手当の受給額は以下のとおりです。
■3歳未満:1万5000円(第3子以降は3万円)
■3歳以上:1万円(第3子以降は3万円)
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2024年10月から所得制限が撤廃され、
所得にかかわらず全額支給となりました!
児童手当の積み立て方法と新NISAのメリット
児童手当の積み立て方法としては、主に以下の3つが挙げられます。
① 現金預金
② 学資保険
③ 新NISA
この中でも新NISAは、年間最大360万円まで投資が可能で、
運用益に対する税金がかからないため、非常に有利な制度です。
株式や投資信託を活用することで、長期的に資産を効率よく増やすことが期待できます。
学資保険と新NISAを比較した記事はこちら↓
児童手当の運用シミュレーション
<前提>
■児童手当の受給額: 0歳~3歳未満は月1万5000円、3歳以上~高校卒業まで月1万円
■運用商品: eMAXIS Slim 全世界株式(年利4%)
■運用期間: 0歳から高校卒業まで(18年間)
運用商品は、投資信託の中でもリスクの小さい「eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)」を選びました。
また、年利は過去20年の平均では5%程度ですが、控えめに見積もって4%として算出しています。
<シミュレーション>
結論は、以下のとおりです。
■児童手当のみ⇒国立のみ可能
■児童手当に毎月5000円上乗せ⇒国立、私立文系可能
■児童手当に毎月5000円上乗せ+利回り6%⇒国立、私立文系、私立理系(一部を除く)可能
この後は細かい計算式が入っているので、
結論だけ知りたい方は「(結論)児童手当の運用で大学費用が賄えるのか」に飛んでください。
以下のサイトを使ってシミュレーションしてみました。
https://www.am-one.co.jp/shisankeisei/simulation.html
①3歳未満
0歳~3歳まで毎月1万5000円を積み立てた結果、57万3990円(元本54万円)になりました。
②3歳以上高校卒業まで
児童手当は支給が高校卒業までとなっており、誕生月によって受取金額に差があります。
そのため、今回は保守的に見積もって受給額が最も少なくなる3月生まれとして計算します。
初期投資額57万3990円(①)で3歳~18歳の誕生日まで(15年間)毎月1万円を積み立てた結果、
約237万4000円になりました。
以上より、児童手当をオルカン(年利4%)で運用すると、
国立大学の費用は賄えるが、私立だと半分程度になることがわかりました。
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あれ、もうちょっとペイできるイメージだったんですけどね、、
ここでシミュレーションを終えたかったのですが、
大学資金には到底足りずショックを受けたので、
やむを得ずシミュレーションを続けます、、
資産額を増やすには、以下3通りの方法がありますので、それぞれシミュレーションしていきます。
(1)積立額を増やす
(2)利回りを上げる
(3)運用期間を延ばす
毎月5,000円上乗せ投資した場合
想像していたよりも不足額が大きくなってしまったので、
毎月5,000円分を増額した場合でもシミュレーションしてみます。
(東京都の方は、018サポートの毎月5000円分を上乗せした場合と考えてください)
<前提>
・児童手当の受給額: 0歳~3歳未満は月2万円、3歳以上~高校卒業まで月1万5000円
・運用商品: eMAXIS Slim 全世界株式(年利4%)
・運用期間: 0歳から高校卒業まで(18年間)
①3歳未満⇒76万5319円
②3歳以上高校卒業まで⇒約506万円
積立額毎月を5000円を上乗せするだけで、約268万6000円も差が出るんですね。
上乗せした元本は、5000円×12か月×18年=108万円なので、残りの160万6000円は運用益の差です。
500万円あれば、国立ではお釣りがきますし、私立文系の平均を上回っている早稲田大学政経学部でも、
手が届く範囲になってきました。
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いやー、少し安心してきました
利回りを上げる
利回りは保守的に見積もって4%としていましたが、保守的に見積もっている場合ではなくなってきたので、
年利5%、6%のパターンでも計算してみます。
<前提>
■児童手当の受給額: 0歳~3歳未満は月2万円、3歳以上~高校卒業まで月1万5000円
■運用商品: eMAXIS Slim 全世界株式(年利5%/年利6%)
■運用期間: 0歳から高校卒業まで(18年間)
結果は以下の通りです。
①3歳未満⇒77万6939円 / 77万8675円
②3歳以上高校卒業まで⇒約560万4000円 / 約619万1000円
私立理系の平均が551万円なので、年利6%でやっと私立理系の学費の目途が立ってきました。
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ここまで来るとどうやったら早稲田大学先進理工学部の723万9000円を捻出できるか考えたくなってきますね。
運用期間を延ばす
上記のシミュレーションは、18歳の誕生日時点での資産額でした。
実際には、授業料は毎年発生するものなので、大学入学時に必要額を取り崩すものの、
残りは入学後も運用が可能です。
そこで、以下条件でシミュレーションをしてみましょう。
<前提>
■児童手当の受給額: 0歳~3歳未満は月2万円、3歳以上~高校卒業まで月1万5000円
■運用商品: eMAXIS Slim 全世界株式(年利6%)
■運用期間: 0歳から高校卒業まで18年間積み立てを行い約619万円積み立て、以降毎年4月に1年分の学費を取り崩す
■学費:早稲田大学先進理工学部 初年度:189万円、2年目以降:178万円
※計算の都合上、1万円未満は四捨五入しています。
①大学1年生
資産619万円-初年度学費189万円=430万円
②大学2年生
資産430万円×年利6%=456万円
資産456万円-学費178万円=278万円
③大学3年生
資産278万円×年利6%=295万円
資産295万円-学費178万円=117万円
④大学4年生
資産117万円×年利6%=124万円
資産124万円-学費178万円=-54万円
よって、大学3年生までは児童手当分で学費の支払いが可能で、
大学4年生で54万円の赤字という結果になりました。
残念ながら児童手当だけでは賄いきれないですが、
この54万円を大学4年生になるまでの3年間で貯めるとすると、
1年あたり18万円を貯蓄すれば良いので、無理なくクリアできそうですね。
(結論)児童手当の運用で大学費用が賄えるのか
色々とシミュレーションをしてみましたが、実際に計算をしてみて、
以下3点に気が付きました。
大学の学費はばらつきが大きく具体的に計算する必要がある
FPの相談などでは平均値から大学費用は大体500万円くらい、などと言われますが、
国立/私立文系/私立理系でも異なりますし、
同じ私立でも大学や学部によって合計100万円以上の差異があります。
今回はたまたまかもしれませんが、早稲田大学、日本大学の学費はともに平均値を上回っていました。
また、今回は計算には入れませんでしたが、一人暮らしをする場合、地域によって家賃相場も変わってきます。
皮算用になってしまいますが、平均値はあくまで平均にすぎないため、
具体的な大学、学部などを仮定してシミュレーションをしたことでより現実感を持って学費の計算ができました。
大学費用は児童手当の新NISAで運用だけでは足りないが、上乗せのインパクトは大きい
なんとなく児童手当を運用すれば大学費用は賄えるかなと楽観的に考えていたので、
大幅に不足するという結果は衝撃でした。
一方、月5000円程度でも上乗せすると運用益のインパクトが大きく、
ある程度学費の目途を立てることができることがわかりました。
蓄えがあれば大学在学中に追加貯蓄することが可能
4年分の学費には満たなかったしても、
大学入学時に2,3年分の学費を貯められていれば、
その間の収入は貯蓄に回すことが可能なので、
足りない分を貯蓄するための時間稼ぎができます。
たとえば理系で大学院に進学する場合などでも、
大学の4年間をかけて必要額を貯蓄すると考えれば、少し心の余裕が持てるかと思います。
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上記の結果を踏まえて、我が家では、子供の学費用に毎月2万円の積み立て投資を行っていきたいと思います!
まとめ
- 児童手当を新NISA(オルカン)で運用するだけでは大学費用は不足
- 不足分を補うために、毎月の上乗せ投資のインパクトが大きい
- 平均値はばらつきが大きいため個別具体的にシミュレーションしてみることをおすすめ
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是非各ご家庭でシミュレーションしてみてください!
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