FIRE出口戦略で投資信託の定額取り崩しは現実的?ひふみ投信330万円を毎月20万円ずつ解約した感想

今回は、「FIRE出口戦略で投資信託の定額取り崩しは現実的?ひふみ投信330万円を毎月20万円ずつ解約した感想」を紹介します。

FIREの出口戦略として、資産の4%を取り崩す4%ルールが挙げられますが、
実際には資産の取り崩しが怖くなり取り崩しができなかった、という話をよく耳にします。
そこで今回は、ひふみ投信320万円を毎月20万円ずつ取り崩した実体験をもとに、
取り崩しを行う中で感じたリアルな感想をお伝えします。

Ryogoパパ

実際に資産を取り崩すフェーズに入っている方は少ないと思うので、
ぜひ参考にしてください!

この記事はこんな方におすすめです!
  • 投資信託を定期解約するとどんな感じなのか知りたい
  • ひふみ投信を解約しようか迷っている
目次

ひふみ投信とは

ひふみ投信は、レオス・キャピタルワークスが運用するアクティブ型の投資信託です。
2017年にカンブリア宮殿に取り上げられて以降、爆発的に人気となり、
一時は投信信託の人気ランキングのTOP5に入っていました。

ひふみ投信の特徴は、主に日本の成長企業を中心に投資をする投資信託であり、
日本を応援する意味合いでも注目を集めていました。

ひふみ投信の成績は2017年ごろまでは右肩上がりでしたが、2018年頃からヨコヨコに推移するようになり、
コロナショックからの回復は早かったものの、その後はTOPIXを下回る成績が続いている状況です。
この原因として、以下が挙げられています。

  • カンブリア宮殿出演によって純資産総額が増えたことで中小企業のみでの運用が難しくなった
  • 信託報酬が1%と高い

最近では、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)やeMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)などの
インデックスファンドに押されて、アクティブファンドの名前を聞くことは少なくなりました。

Ryogoパパ

私の周りでも初めて投資したのがひふみ投信で、解約しようか迷っているという声がありました。。

我が家の投資実績

我が家は、妻が以下の通り積み立てを行っていました。
積み立てを始めた2017年当時は投資は行っていなかったため、家族の勧めで現金預金代わりに始めたそうです。

・銘柄:ひふみ投信(直販)
・口座:特定口座
・期間:2017年4月から2023年12月(6年9か月)
・積立額:毎月3万円(初回のみ1万円)
・積立総額:241万円
・応援金:3,051円
※ひふみ投信では、5年以上保有している場合に応援金として信託報酬の一部(0.2%)が還元されます。

ひふみ投信解約の理由

理由1:成績が芳しくない

直近数年は米国株式はおろかTOPIXも下回っていたためです。

我が家ではコロナショック後の2020年から本格的に投資を始めたことにより、
インデックスファンドの存在を知り、ひふみ投信のリターンについて注視するようになりました。

コロナショック時は、ショックが起きる直前にひふみ投信の現金比率を高めていたことによって、
マイナスにはなったもののその後の回復が早かったことが印象的でした。

当時は二番底が来ると言われていて、ひふみ投信すごい、といった声が上がっていたのを覚えています。
しかし、その後は日経平均やTOPIXをアウトパフォームできず、
やはりアクティブファンドはインデックスファンドには勝てないのだという確信を持ちました。

理由2:日本の中小企業を応援できていない(コンセプトとの乖離)

インデックスファンドよりもリターンが劣るとわかった上で、
ひふみ投信の日本の中小企業を応援するというコンセプトに共感して投資をしていた人も多いと思います。

しかしながら、現在のひふみ投信の投資先のTOP5を見てみると、ソニーや富士通といった大企業ばかりが並んでいます。
それどころか、米国の企業も名を連ねているのが実情で、もともとのコンセプトと大きくかけ離れてしまっていると言わざるを得ません。

投資の勉強を始めて以降は、インデックスファンドに月20万円投資をしていたため、
ひふみ投信の投資額3万円は、全体の割合から見れば微々たるものでした。
そのため、リターンは許容した上で資金の一部を日本の応援のために投じたいという思いもあったのですが、
ひふみ投信の構成銘柄を見ると迷走・悪戦苦闘しているように感じ、
であれば自分で個別株投資をすれば良いやという思いに至りました。

理由3:「まるごとひふみ」などの新しい商品が増えてわけがわからなくなった

債券が組み入れられた「まるごとひふみシリーズ」が新たにリリースされ、
いよいよわけがわからなくなりました(笑)

高い信託報酬で債券を運用すればマイナスになることが想定されますし、
資金集めに相当苦労しているのかなという悪印象を持ってしまいました。

理由4:夫婦育休でお金が必要になった&新NISA枠の資金確保

2021年頃から運用に懐疑的になりながらも、習慣を変えることに抵抗がありだらだらと続けていたのですが、
夫婦で育休を取得することになり投資できる資金が減ることが想定されたため、
毎月の積み立てを停止することにしました。

理由5:周囲がみんなやめた

2023年末になると、もともと妻に投資を勧めてきた家族もひふみ投信をすべて解約してオルカンに移行させていました(笑)
また、友人が「ひふみ投信に投資したけどずっとマイナスになっているどうしよう」と悩むなど、
ひふみ投信の扱いに悩む人が続出しており、そろそろ潮時かな、と思うに至りました。

Ryogoパパ

色々書いてしまいましたが投資を習慣化させてくれたことに感謝しています!

毎月20万円の定額解約実績

上記の理由より、解約を迷ってから早3年ほど経ってやっと解約の決断をしました。
解約の方法は、金額指定解約(全額解約)と定額解約の2通りあります。
このうち、我が家は定額解約を選びました。その理由は、以下です。

理由1:定額解約にすることでリスク分散

性格上、ビビりのため、投資する際も一括投資ではなく分散投資を選んでしまうタイプです。
一括で解約をした場合、その日に暴落が来てしまったり、後から基準価格が上がって後悔をしたりしたくなかったため、
1年ほどかけて定期解約をすることでリスク分散をはかる(心の安定を優先)ことにしました。

理由2:定額解約を体験してみたい

投資信託で資産の積み立てを行っている場合、出口戦略は定額(または定率)の解約になります。

例えば毎年資産の4%を解約して生活資金として使う、といった話がよく挙げられますが、
実際には資産が減るのが怖くて解約ができず、結果的に資産を増やしてしまう、といった話も聞きます。
定期的な解約により資産が減ることに耐えられるのか、その時どのような感情が沸き起こるのか、
ということを一度体験してみたいと思いました。

以下、解約の実績です。

解約金額源泉徴収額受取金額取引後残高
20241200,0008,432191,5682,842,472
2200,00010,333189,6672,820,892
3200,00012,231187,7692,809,442
4200,00012,292187,7082,615,446
5200,00011,994188,0062,389,551
6200,00012,040187,9602,193,374
7200,00013,156186,8442,082,464
8200,0007,604192,3961,532,385
200,00010,646189,3541,487,857
200,00010,919189,0811,301,530
9200,00011,390188,6101,122,501
200,0009,862190,138866,740
200,0009,601190,399659,456
10200,00011,094188,906492,824
11200,00010,837189,163290,140
12200,00011,076188,92492,483
2025194,0605,44188,6190
合計3,294,060178,9483,115,112

定額取り崩しをしたリアルな感想

今回、定額取り崩しをしてみて、我が家では定額取り崩しはFIREの出口戦略としては現実的ではない、という結論に至りました。
リアルな感想としては以下3点です。

1)解約日の基準価格が気になる

基準価格に一喜一憂すべきではないことはわかっているのですが、
やはり解約日に基準価格が上がっていると嬉しいですし、
下がっているとテンションも下がります(笑)

資産の4%前後を毎年取り崩すのであれば、基準価格の上下は大した額ではないのかもしれませんが、
おそらく私は気になってしまうだろうと感じました。

2)税金の額が大きい&入金されるまで受取金額が読めない

定額解約の場合、基準価格によって解約の口数が変動してしまうことはまだ良いのですが、
運用益が出ている場合、解約日まで税引き後の受取金額が読めないことが新たな発見でした。

20万円の解約注文をしたとしても、基準価格が上がった日は20万円のうちの運用益の割合が大きいため税引き後の受取金額は少なくなりますし、その逆もしかりです。

20万円解約注文をしたはずなのに、極端な話受け取れるのが20万円の日もあれば18万円の日もある、
というのはそのお金で生活することを目的とすると不便だと感じました。

NISA口座の場合は運用益が非課税のためこの問題は発生しませんが、
特定口座で運用されている場合は注意してください。

3)暴落時に取り崩すと一気に口数が減りダメージ大

2024年8月は歴史的な暴落があり、その数日後が約定日でした。
暴落後、少しでも相場が戻ってほしいと祈りましたが、定額解約の場合、暴落時に取り崩してしまうと一気に口数が減り、
その後相場が回復しても口数が減っているためダメージがボディーブローのように効いてきます。

一方、相場が好調な時は、取り崩しても取り崩してもお金が増えるということもあります。
実際に、毎月20万円取り崩したにもかかわらず、翌月には取り崩す前と同じくらいに戻っているような月もありました。
まさに打ち出の小づちのような状態で、全資産の4%程度の取り崩しであれば、ずっとこのような状態が続くのかもしれません。
とはいえ、取り崩した場合は口数は減少し続けることになるので、その点をストレスに感じないことが求められます。

Ryogoパパ

ぜひこの機会に出口戦略についても検討してみてください!

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