こんにちは、Ryogoパパです!
今回は、実際に私が経験した「男性不妊」の話を記事にしたいと思います。
2024年現在、日本ではカップルの約15%が不妊に悩んでおり
その約半数は男性に原因があると言われているらしいので
私の経験談が不妊に悩まれている方の少しでも参考になれば嬉しいです。
(参考資料:男性不妊の実態調査2024:男性の年齢と精子の質に関する最新データ | 医療法人奏仁会のプレスリリース)
不妊治療開始時の状況
下記が、不妊治療開始時の私と妻の状況です。
・年齢:私 34歳、妻30歳
・職業:夫婦ともに会社員(ともに営業職)
・休み:土日、祝日(カレンダー通り)
・残業:夫婦ともに月40時間以上
・ストレス:夫婦ともに高い状態
・食事:外食はほとんどせず、自炊
・睡眠:夫婦ともに浅い睡眠
・疲労:夫婦ともに疲れている状態
結婚をしてから3年間は子供がいない内にしかできないこと(旅行など)を楽しんで
お金も貯めようと夫婦で話し合って決めていたので、特に妊活はしていませんでした。
そして、結婚4年目から妊活を始めてみたのですが、なかなか上手くいきません。
ただ妻もまだ30歳でしたし、時間の問題でいずれは妊娠するだろうと当時は考えていました。
妊活を開始して半年が経過した頃、そもそも不妊の定義は
どれくらいの期間妊娠をしないことを指すのだろうと思い
ネットで調べると下記のように記載がありました。
【不妊症の定義】
生殖年齢の男女が妊娠を希望し、ある一定期間
避妊することなく通常の性交を継続的に行っているにもかかわらず
妊娠の成立をみない場合を不妊という。
その一定期間については1年というのが一般的である。
なお、妊娠のために医学的介入が必要な場合は期間を問わない。
(参考資料:不妊症 – 公益社団法人 日本産科婦人科学会)
半年間、妊活をし続けて結果が出ていない状況でしたが
上記の定義からすると私たちが不妊と断定するには
まだ半年間ある状況でもありました。
ただ私も妻も30代ということもあり
とりあえずいったん、お互い身体に異常がないか検査してみようと
早い段階で病院にいくことを決めました。
(今思えば、この早い決断が功を奏したと思います)
検査の結果
結論からお伝えすると、妻は異常なし。
そして私は精液検査をしたのですが、「正常形態率が3%」で
WHO(世界保健機構)が定めている精液検査正常値の4%を下回っていました。
(正常形態率以外は正常な値でした)
主に精液検査では下記の項目を調べることになります。
精液検査 | WHO基準値 |
---|---|
精液量 | 1.4ml以上 |
精子濃度 | 1600万/ml以上 |
運動率 | 42% |
総精子数 | 3900万 |
正常形態率 | 4% |
正常形態率という言葉は精液検査をしないと一生関わらない言葉かもしれませんが
要は「形の良い精子がどれだけいるかという割合」ですね。
精子のほとんどは形態が不良のため、4%以上形態が正常であれば
WHOが定めている基準値に達しているということです。
(参考資料:精子の形 正常形態率とは? – ニニンカツ by TENGA HEALTHCARE)
この精子の形態が異常になってしまう原因は生活習慣など様々らしいのですが
私の場合は検査の中で、睾丸に血液が逆流していることが分かり
お腹から逆流した温かい血液が睾丸の温度を上昇させ
精子を作る働きに悪影響をおよぼしている可能性があると医師から言われました。
この睾丸に血液が逆流してしまう状態を「精索静脈瘤」というそうです。
※私の場合は片方の睾丸のみ。中には両方の睾丸で精索静脈瘤になる方もいるそうです。
(参考資料:精索静脈瘤について | 男性不妊の恵比寿つじクリニック)
とても落ち込んだのを鮮明に覚えています。
精索静脈瘤の手術を決断
医師からは妊娠するにあたり「精子の形態は重要」と教えていただき
とにかく睾丸を温めないことを指導いただきました。
生活習慣の改善(運動習慣や食生活など)やサプリメントの摂取で
一定の改善は期待できるとも教えていただきましたが
私は妻に相談したうえでサプリメントの摂取と同時に手術することを決めました。
(ちなみに、私はこれまでの人生で一度も手術をしたことはありませんでした)
<手術を決めた理由>
・不妊の原因が私にあることが明確であったため。
・精子の正常形態率を上げれば妊娠の可能性が高まることが明白であったため。
・精子の正常形態率を上げるためには精索静脈瘤の手術をすることが効果的と考えたため。
精液検査を受けに行かない男性が多いと聞きますが
私の場合は前述の通り、早い段階で精液検査をしたことと
早い段階で精索静脈瘤の手術を決断したことが良かったと感じています。
手術の状況
予約
まず、手術の予約は取りづらかったです。
最短でも2か月後、金土日は早くから埋まってしまう状況でした。
結局、他の患者さんがキャンセルした1か月先の平日(午前中)で予約をしました。
手術
一番気になるところが、「痛いかどうか」かと思いますが
結論からいうと、局部麻酔で痛くはありませんでした。
ただ、下腹部で紐がキュイーっと引っ張られる感覚があり
一時的に違和感を感じたのを覚えています。
(手術時間は1時間ほどだったと思います)
手術後も少し違和感はありますが、自力で歩行できますし
午前中手術をして、午後仕事する方も多いとのことでした。
(私は念のため、終日有給をとって安静にできるように準備していました)
精液検査の結果(術前と術後)
■術前(正常形態率:3%)※22年3月1日
■術後(正常形態率:6%)※22年7月2日
上記のように、正常形態率が3%→6%に改善されていました。
数値をみると、手術をした効果が確認できました。
結局、子供は授かれたのか
上記のように手術をして、数値上の効果も確認できたのですが
そこからすぐに自然妊娠してというわけではありませんでした。(私たちの場合は)
結局、約2年間の妊活・不妊治療の末に子供を授かることができましたが
大まかな流れは下記のようなイメージです。
■妊活を開始する
↓
■精液検査をする
↓
■精索静脈瘤の手術をする
↓
■人工授精にステップアップ
↓
■体外授精にステップアップ
↓
■顕微授精にステップアップ
↓
■妊娠(出産)
私自身、精索静脈瘤の手術をして成功すれば
すぐに結果(妊娠)が出るものだと過信していた部分もあり
妊娠することがどれだけ奇跡なのかを思い知ることとなりました。
本記事では精索静脈瘤の手術に関する内容をメインにしているため
人工授精以降の経験談は割愛します。
(別記事で準備ができましたら、発信予定です)
子供を授かることのできた直接的な要因が
精索静脈瘤の手術であったかは不確かですが
ベースとなる精子の状態を一定基準値以上にできたことは
少なからず良い影響をもたらしてくれたと私は考えているので手術をしてよかったと思います。
まとめ
妊娠(出産)するためには、やはりスピードが勝負だと感じました。
このスピードという意味は当然「年齢」もありますが
「病院に行く決断」、「手術の決断」、「夫婦で真剣に話し合うタイミング」など様々です。
そして、このスピードを速めるためには「男性側の意識」がどれだけあるか
どれだけ「自分事として捉えられるか」が鍵だと考えています。
妊活や不妊治療をすれば、子供は授かれると錯覚しがちですが
現実はそうではないことが多々あることをまずは知り
率先して男性側が動く、そして情報を集めることが
本当の意味でのスタートだと認識して、実践していきましょう。
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